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昭和16年、又野良助氏が建てた数寄屋造の近代和風邸宅。27年に木下吉左衛門氏の所有となり、平成12年に同氏の遺族が兵庫県に寄贈。13年に国の登録有形文化財に登録された。創建時の屋敷構えがほぼ残る。
舞子公園西地区の隣接北部。
地元の人もあまり知らないようなところに
木下家住宅がある。
阪神・淡路大震災以後、消え去っていく神戸の和風住宅のなか、
創建時のまま貴重な建物として残る。
JR舞子駅の北側線路づたいに進み、エスカレーターを下る。
高架をくぐって北側の公園に入り、小さな八幡宮を左手に奥に進むと到達する。
敷地が2200平方メートルある邸宅は、
門からのアプローチも立派で、
茂る草木も相俟って
懐かしい時代への入り口のように感じられる。
やがて玄関。
主棟はツシ二階建てという民家風の低い屋根づくり。
下屋の庇が一文字瓦葺き、大棟を切妻屋根桟瓦葺き。
座敷の床の間天井は、網代。
茶室には掛込天井や土壁、引っ掛け型の電球。
応接室の大理石張りのマントルピース、白漆喰の土蔵など、
時代を経た様式がいろんな場面でうかがえる。
素朴な欄間や灯籠、軒下の造形、テラス状の靴脱ぎなども見逃せない。
緑があふれる前庭から主屋を望むと、また、深い安心感で心が満たされる。
お薦めコメント
私個人的には非常におすすめしたい散策物件。近代建築を見たい人には特に、行ってほしいところです。目立ちにくいところにありますが、それも散策の面白みのひとつです。
お薦め度指数
近代建築好きには 85点
旧武藤邸・孫文記念館・舞子ビラなども散策して 90点
遠くからの旅行・観光として訪れるなら 75点
交通アクセス・入場料・定休日など
アクセスマップ(マップ右上をクリックでフルスクリーン)